C++とCの違いをやさしく解説!初心者でもわかるプログラミング入門
生徒
「先生、C言語とC++って名前が似ていますけど、どんな違いがあるんですか?」
先生
「とても良い質問ですね。C++はC言語をもとに作られた進化版の言語なんですよ。」
生徒
「進化版ってことは、C++のほうがすごいってことですか?」
先生
「どちらも得意分野が違うんです。Cはシンプルで高速、C++は便利で大規模開発に向いているんです。それでは、詳しく見ていきましょう!」
1. C言語とC++の基本的な関係とは?
C言語は1972年に誕生した歴史のあるプログラミング言語で、コンピュータにとって非常に近い「低水準言語(ていすいじゅんげんご)」に分類されます。これは、コンピュータの仕組みに近い言語という意味です。動作が高速になりやすく、メモリやCPUの動きを意識して書けるため、OS(オペレーティングシステム)や組み込み機器(家電の中のチップなど)に多く使われています。小さなプログラムでも「動きの仕組み」を学びやすいのも特徴です。
一方、C++は1983年に「ビャーネ・ストラウストラップ」という人物が開発した、C言語をベースにオブジェクト指向という考え方を取り入れた言語です。Cの書き方を土台にしつつ、プログラムを部品(機能のまとまり)として整理しやすくする機能が増えました。そのため、規模が大きくなっても管理しやすく、ゲーム開発やアプリ開発などでよく使われます。
つまり、C++は「C言語の機能を拡張して、より人間が考えやすい形に進化させた言語」なのです。名前の「C++」の「++」は、C言語の「値を1つ増やす演算子」を意味しており、「Cを1段階進化させた」という意味が込められています。
初心者向け:C言語とC++の“同じ結果”を出す最小サンプル
C言語の例(画面に文字を表示)
#include <stdio.h>
int main() {
printf("Hello, C!\n");
return 0;
}
C言語では、#include <stdio.h>で「文字を表示するための道具」を読み込み、printfで画面に出力します。\nは改行を意味します。
C++の例(画面に文字を表示)
#include <iostream>
int main() {
std::cout << "Hello, C++!" << std::endl;
return 0;
}
C++では、#include <iostream>で出力の仕組みを使えるようにし、std::coutで表示します。<<は「右側の文字を出力へ流す」イメージです。std::endlは改行(および出力の整理)を行います。
どちらも「画面に文字を表示する」という目的は同じですが、Cは関数中心でシンプル、C++は機能が増えて表現の幅が広い、という関係だと覚えると理解がスムーズです。
2. C言語とC++の構文の違いを見てみよう
それでは、同じ「文字を表示する」処理をC言語とC++で書いた場合に、どこが違って見えるのかを比べてみましょう。プログラミング未経験の方は、まず「出力するための道具」と書き方が違う、という点だけ押さえればOKです。
C言語の例(printfで表示する)
#include <stdio.h>
int main() {
printf("こんにちは、C言語!\n");
return 0;
}
こんにちは、C言語!
C言語は関数を呼び出して処理するのが基本です。#include <stdio.h>は「画面に文字を出すための道具箱」を読み込むイメージで、printfが実際に表示する命令です。文末の\nは改行を表します。
C++の例(std::coutで表示する)
#include <iostream>
int main() {
std::cout << "こんにちは、C++!" << std::endl;
return 0;
}
こんにちは、C++!
C++では、#include <iostream>を使い、std::coutという仕組みで表示します。<<は「右側の文字を出力へ流し込む」記号だと考えると分かりやすいです。std::endlは改行を行います(C言語の\nに近い役割です)。
このように、C言語ではprintf関数を使い、C++ではstd::coutという出力機能を使います。見た目は少し違いますが、どちらも「文字を画面に表示する」という目的は同じです。まずは「Cは関数で出す」「C++はcoutで流し込む」という感覚をつかむと、次の内容も読み進めやすくなります。
3. C++はオブジェクト指向を取り入れたC言語の進化版
「オブジェクト指向(Object-Oriented Programming)」とは、現実世界の物や役割をイメージしながらプログラムを組み立てていく考え方です。たとえば、ゲームであれば「プレイヤー」「敵」「アイテム」といった存在を、それぞれ独立した“部品”として扱います。これにより、プログラム全体を一度に理解しなくても、部品ごとに考えられるようになります。
部品ごとに役割が分かれているため、修正や追加もしやすく、同じ仕組みを別の場面で再利用できるのも大きなメリットです。C++はこのオブジェクト指向を取り入れたことで、処理が増えてもコードが整理されやすく、規模の大きなプログラム開発に向いた言語になりました。
C++のクラスを使った初心者向けサンプル
#include <iostream>
class Player {
public:
void greet() {
std::cout << "こんにちは、プレイヤーです!" << std::endl;
}
};
int main() {
Player p;
p.greet();
return 0;
}
こんにちは、プレイヤーです!
ここで使われているクラスは、「設計図」のようなものです。Playerクラスには「あいさつをする」という役割が定義されています。Player p;で実体を作り、p.greet();と書くことで、その役割を実行しています。
C言語では、このように「振る舞い」をまとめて表現する仕組みが用意されていないため、構造体(struct)や関数を組み合わせて自分で管理する必要がありました。C++ではクラスを使うことで、考え方がより直感的になり、初心者でもプログラムの全体像をつかみやすくなっています。
4. C言語の強みとC++の強みを比較してみよう
ここでは、C言語とC++の特徴をわかりやすく表で比べてみましょう。
| 項目 | C言語 | C++ |
|---|---|---|
| 登場年 | 1972年 | 1983年 |
| 特徴 | シンプルで高速 | 機能が豊富で柔軟 |
| プログラミングの考え方 | 手続き型 | オブジェクト指向 |
| 代表的な使い道 | OS開発、組み込み機器 | ゲーム開発、AI、アプリ開発 |
| 初心者向けの難易度 | 文法がシンプルで学びやすい | 文法が少し複雑だが実践的 |
C言語は「コンピュータの動きを直接コントロールしたい」人に向いており、C++は「便利な機能を使って効率よく作りたい」人に向いています。
5. なぜ今でもCとC++が両方使われているの?
CとC++は、どちらも「現役で使われている」プログラミング言語です。理由は、それぞれに得意分野があるからです。
- C言語:シンプルで高速。組み込み開発(電子機器やIoT)に向いている。
- C++:複雑なプログラムや大規模開発に強い。ゲーム、3Dシミュレーション、AIに多く使われている。
たとえば、Nintendo Switchのゲームエンジンや、自動車の制御ソフト、AIの一部のライブラリなどはC++で書かれています。一方で、マイクロコンピュータや小型デバイスの制御には今でもC言語が多く使われています。
6. 初心者はどちらから学ぶべき?
これからプログラミングを始める初心者には、目的に応じて選ぶのがおすすめです。
- コンピュータの仕組みを理解したい: → C言語から始めよう。
- ゲームやアプリを作りたい: → C++から始めよう。
どちらの言語を学んでも、プログラミングの基礎は共通しています。Cを理解すればC++も理解しやすく、C++を学べばCの考え方も自然と身につきます。
つまり、どちらを学んでも無駄にならないのです。最初の一歩を踏み出すことが大切です。
まとめ
C言語とC++は、どちらも長い歴史を持ちながら現在でも多くの現場で利用されている重要なプログラミング言語です。本文では、両者の特徴や構文の違い、考え方の差、実際の開発での強みなどを丁寧に整理しました。ここで改めて振り返ると、C言語は「低水準に近く高速で動作する構造的な手続き型の言語」であり、C++は「Cの良さを残しながら柔軟性と再利用性を高めたオブジェクト指向の言語」であることがよく理解できます。とくにクラスやオブジェクトといった概念を取り入れることで、複雑なシステムや大規模プロジェクトでもわかりやすく整理された開発ができる点はC++の大きな魅力です。 また、C言語はシンプルさと高速性が評価され、組み込み機器やOS開発のようなハードウェア寄りの領域で今も高い信頼を得ています。一方、C++はゲーム開発、AI、アプリケーション開発など幅広い用途を持ち、柔軟で拡張性の高いプロジェクトに適しています。こうした違いを踏まえることで、学習者は自分の興味や目的に応じて最適な言語を選びやすくなります。さらに、どちらの言語から学んだとしてもプログラミングの基礎力が身につき、互いの理解が連動して深まっていく点も大きな魅力といえるでしょう。
サンプルプログラムで理解を深めよう
ここでは本文で学んだ内容を踏まえ、C言語とC++の特徴をより具体的に振り返るための簡単なコード例を示します。プログラミングの基本要素である出力処理やクラス構造の違いをもう一度確認することで、両者の性質が鮮明になります。
#include <iostream>
class Sample {
public:
void show() {
std::cout << "これはC++のクラスを使ったサンプルです。" << std::endl;
}
};
int main() {
Sample s;
s.show();
return 0;
}
このように、クラスを用いることで、処理をひとまとまりの「部品」として管理でき、プログラム全体の構造をより整理しやすくなります。手続き型のC言語と比較することで、C++の柔軟性と表現力の豊かさがより強く実感できます。
生徒
「今日の内容で、C言語とC++がどう違うのかだいぶ分かりました!特にオブジェクト指向の考え方がすごく便利ですね。」
先生
「そうですね。C言語はとてもシンプルで高速なので、コンピュータを深く理解したい人には最適です。一方、C++は複雑な処理や大規模開発でも整理しやすい強力な仕組みを持っています。」
生徒
「クラスとかオブジェクトでまとめると、確かに見通しも良くて理解しやすいです。ゲームやAIがC++で作られている理由もわかりました。」
先生
「その通りです。大切なのは、自分が作りたいものに合わせて言語を選ぶこと。そして、どちらを学んでも確実に実力がつくという点ですね。」
生徒
「まずはC言語で基礎を固めてからC++に進むのもよさそうだし、逆にC++から始めるのもアリですね。どちらから学んでもつながっているって安心します!」
先生
「ええ。焦らず着実にステップを踏めば、必ずプログラミング力が伸びていきますよ。」