カテゴリ: C++ 更新日: 2026/01/23

C++の変数命名規則とコーディング規約!初心者でも迷わない読みやすいコードの書き方

変数命名規則とコーディング規約
変数命名規則とコーディング規約

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「先生、C++で変数を作るとき、名前は何でもいいんですか?例えば『a』とか『abc』とか……。」

先生

「文法的には間違いではありませんが、後で読み返したときに『a』が何を意味するか分からなくて困ることになりますよ。プログラミングには『命名規則』や『コーディング規約』という大切なマナーがあるんです。」

生徒

「マナーですか。自分一人で書くときも必要なんですか?」

先生

「はい!未来の自分は他人と同じです。読みやすいコードを書くためのルールを一緒に学んでいきましょう!」

1. 変数命名規則とは?なぜ名前の付け方が大切なのか

1. 変数命名規則とは?なぜ名前の付け方が大切なのか
1. 変数命名規則とは?なぜ名前の付け方が大切なのか

C++のプログラミングにおいて、変数(へんすう)とはデータを入れておく「箱」のことです。この箱に付ける名前のルールのことを命名規則(めいめいきそく)と呼びます。プログラミング未経験の方が最初に直面する壁は、実はこの『名前選び』だったりします。

例えば、料理のレシピで「具材Aを切り、具材Bを混ぜる」と書かれているのと、「玉ねぎを切り、卵を混ぜる」と書かれているのでは、どちらが分かりやすいでしょうか?当然後者ですよね。プログラミングも同じで、変数名からその中身や目的が推測できるようにすることが、バグ(プログラムのミス)を減らす第一歩となります。また、Googleなどの検索エンジンで「C++ 読みやすいコード」や「C++ 初心者 入門」と調べる際にも、この命名規則は必ず登場する重要なキーワードです。

2. 変数名に使える文字と使えない文字

2. 変数名に使える文字と使えない文字
2. 変数名に使える文字と使えない文字

C++には、変数名として使える文字に決まりがあります。パソコンを初めて触る方でも覚えやすいように、まずは基本的なルールを確認しましょう。

  • 使える文字: アルファベット(大文字・小文字)、数字、アンダースコア(_)です。
  • 数字から始めてはいけない: 「1apple」はダメですが、「apple1」はOKです。
  • 予約語は使えない: intif のように、C++という言語自体が特別な意味として使っている単語(予約語)をそのまま名前にすることはできません。
  • 大文字と小文字は区別される: 「apple」と「Apple」は、プログラムの中では全く別の箱として扱われます。

日本語(全角文字)も現在の設定によっては使える場合がありますが、世界共通のプログラミングマナーとしては避けるべきです。必ず半角英数字で名前を付ける習慣をつけましょう。

3. 代表的な命名スタイル:キャメルケースとスネークケース

3. 代表的な命名スタイル:キャメルケースとスネークケース
3. 代表的な命名スタイル:キャメルケースとスネークケース

複数の単語を組み合わせて変数名を作る場合、単語の区切りを分かりやすくするための「スタイル」がいくつかあります。これを知っているだけで、あなたのコードは一気にプロっぽくなります。

キャメルケース(Camel Case): 2つ目以降の単語の頭文字を大文字にする方法です。ラクダ(Camel)のコブのように見えることからこう呼ばれます。例:userAge, itemPriceList

スネークケース(Snake Case): 単語の間をアンダースコアでつなぐ方法です。地面を這うヘビ(Snake)のように見えるためです。例:user_age, item_price_list

C++の世界では、変数名にはスネークケース、クラス名には各単語の頭を大文字にするパスカルケースを使うことが一般的ですが、プロジェクトやチームのルール(コーディング規約)に従うのが一番大切です。


// キャメルケースの例
int playerLevel = 10;

// スネークケースの例
int player_score = 500;

// 悪い例(意味が分からない)
int a = 10;
int x1 = 500;

4. コーディング規約とは?コードの見た目を整えるルール

4. コーディング規約とは?コードの見た目を整えるルール
4. コーディング規約とは?コードの見た目を整えるルール

コーディング規約(Coding Convention)とは、名前の付け方だけでなく、スペースの入れ方や改行の位置など、「コードの見た目」に関するルールのことです。プログラミング未経験の方は「動けばいいじゃないか」と思うかもしれませんが、大規模な開発になると、見た目がバラバラなコードは修正が非常に困難になります。

規約を守ることで得られるメリットは以下の通りです。

  • チーム開発がスムーズになる: 誰が書いても同じスタイルになるため、他人のコードを読むストレスが減ります。
  • ミスの早期発見: 決まった形に沿って書くことで、構文の間違いに気づきやすくなります。
  • 保守性が高まる: 数ヶ月後の自分が読んでも、すぐに内容を理解して修正できます。

5. インデント(字下げ)の重要性

5. インデント(字下げ)の重要性
5. インデント(字下げ)の重要性

コーディング規約の中でも特に重要なのがインデントです。インデントとは、プログラムの行の始まりにスペースやタブを入れて右にずらすことです。これにより、プログラムの構造が視覚的にパッと見て分かるようになります。

C++では {} で囲まれた中身を一段階右にずらします。パソコンの操作が初めての方は、キーボードの「Tab(タブ)キー」を使うか、スペース4つ分を入れるのが一般的だと覚えておきましょう。最近のプログラミングソフト(Visual Studioなど)は、自動でこのインデントを整えてくれる機能が付いているので、積極的に活用しましょう。


#include <iostream>

int main() {
    int health = 100;
    
    if (health > 0) {
        // if文の中身はインデントして右にずらす
        std::cout << "まだ戦える!" << std::endl;
    }
    
    return 0;
}

6. コメントを効果的に入れるコツ

6. コメントを効果的に入れるコツ
6. コメントを効果的に入れるコツ

どんなに名前を工夫しても、複雑な計算や特別な処理は言葉で説明が必要です。そこで使うのがコメントです。コメントはプログラムの実行には影響せず、人間が読むためのメモとして残せます。C++では // を使うと、その行の終わりまでがコメントになります。

良いコメントのコツは「何をしているか(What)」よりも「なぜしているか(Why)」を書くことです。しかし、初心者のうちは「何をしているか」を自分の言葉で日本語で書き残すだけでも、立派な学習ノートになります。ただし、コメントが多すぎてコードが埋もれてしまわないよう、バランスに気を付けましょう。命名規則をしっかり守れば、自然とコメントの量を減らすことができます。

7. 定数には「すべて大文字」を使うのが一般的

7. 定数には「すべて大文字」を使うのが一般的
7. 定数には「すべて大文字」を使うのが一般的

プログラムの途中で値を変えたくない「決まった数」のことを定数(ていすう)と呼びます。例えば消費税率や円周率などです。これらを定義するときは、変数と区別するために、すべての文字を大文字で書き、単語の間をアンダースコアでつなぐのが一般的なルールです。例:MAX_HP, TAX_RATE

これにより、コードを読んでいるときに「あ、これは書き換えてはいけない大切な数字なんだな」と一瞬で判断できるようになります。こうした細かなルールの積み重ねが、堅牢(けんろう:壊れにくいこと)なプログラムを作ることにつながります。


#include <iostream>

int main() {
    // 定数は大文字で書く(constは変えられないという意味)
    const double TAX_RATE = 0.10;
    int price = 1000;
    
    int total = price * (1.0 + TAX_RATE);
    std::cout << "税込価格: " << total << std::endl;
    
    return 0;
}

税込価格: 1100

8. 良い名前を付けるためのチェックリスト

8. 良い名前を付けるためのチェックリスト
8. 良い名前を付けるためのチェックリスト

最後に、あなたが名前を付けるときに役立つチェックリストを用意しました。パソコンの前に座って迷ったときは、これを見返してみてください。

  • 一目で中身が想像できるか? (例:temp よりも temperature
  • 発音できる名前か? (例:usr_addr よりも user_address
  • 単語の綴りは正しいか? (スペルミスは検索や置換を難しくします)
  • プロジェクト内でルールが統一されているか? (スネークケースとキャメルケースが混ざっていないか)
  • 短すぎず、長すぎないか?a は短すぎ、the_value_of_user_age_in_this_year は長すぎます)

プログラミングは「書く時間」よりも「読む時間」の方が圧倒的に長いです。未来の自分や仲間のために、親切な名前を付ける。その心がけこそが、C++をマスターするための最短ルートであり、コーディング規約の本質なのです。

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