カテゴリ: C++ 更新日: 2026/02/14

C++初心者が絶対ハマる!参照・ポインタのエラーと解決策を徹底解説

初心者がつまずきやすい参照・ポインタのエラー
初心者がつまずきやすい参照・ポインタのエラー

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「先生、C++を勉強しているのですが、ポインタと参照を使うといつもプログラムが変な動きをしたり、真っ黒な画面で止まったりしてしまいます。何が原因なのでしょうか?」

先生

「それはC++の学習者が必ず通る道ですね。ポインタは『メモリの住所』を扱うものなので、少し書き方を間違えるだけでパソコンが迷子になってしまうんです。」

生徒

「どうすればエラーを出さずに使いこなせるようになりますか?」

先生

「まずは、初心者が陥りやすい『あるあるエラー』の正体を知ることが近道です。今回は、特につまずきやすいポイントを整理して見ていきましょう!」

1. ポインタのエラーは「存在しない住所」への訪問

1. ポインタのエラーは「存在しない住所」への訪問
1. ポインタのエラーは「存在しない住所」への訪問

C++のポインタとは、データの場所を指し示す「住所録」のようなものです。パソコンのメモリという巨大なマンションの中で、どの部屋にデータが入っているかを教えてくれます。初心者がつまずく最大のエラーは、この「住所」が間違っているときに起こります。

例えば、存在しない住所に手紙を届けようとしたり、空き家なのに誰か住んでいると思い込んでドアを無理やり開けようとすると、パソコンはパニックを起こしてプログラムを強制終了させてしまいます。これを専門用語でセグメンテーション違反(アクセス違反)と呼びます。

2. 初期化忘れ!「野良ポインタ」の恐怖

2. 初期化忘れ!「野良ポインタ」の恐怖
2. 初期化忘れ!「野良ポインタ」の恐怖

最も多いミスは、ポインタ変数を作っただけで、どこを指すか決めないまま使ってしまうことです。これを「初期化されていないポインタ」や「野良ポインタ」と呼びます。

パソコンを触ったことがない方に例えると、行き先が書いていない白紙の地図を渡されて、「ここに行け!」と言われているような状態です。どこを指しているか分からないため、非常に危険です。


#include <iostream>

int main() {
    int* p; // どこを指すか決めていない(初期化忘れ)
    
    // *p = 10; // ←ここでエラー!どこかわからない場所に10を書き込もうとしている
    
    std::cout << "危険なコードです" << std::endl;
    return 0;
}

対策として、最初は必ず nullptr(ヌルポインタ)という「今はどこも指していません」という印を入れておくのがプロの鉄則です。

3. 参照の落とし穴!「消えたデータ」へのあだ名

3. 参照の落とし穴!「消えたデータ」へのあだ名
3. 参照の落とし穴!「消えたデータ」へのあだ名

参照(リファレンス)は、変数に「あだ名」をつける便利な機能です。しかし、あだ名をつけた相手(元の変数)が先にいなくなってしまうと大変なことになります。

例えば、ある関数の家の中でだけ生きている変数に、外の世界で使うためのあだ名をつけてしまった場合、関数が終わって家が壊れた瞬間、あだ名だけが残って中身が空っぽの状態になります。これをダングリング・リファレンスと呼びます。


#include <iostream>

int& getLocalReference() {
    int tempValue = 100;
    return tempValue; // ←ここでエラー!関数が終わるとtempValueは消えてしまう
}

int main() {
    int& ref = getLocalReference(); // 消えたデータのあだ名を受け取ってしまう
    // std::cout << ref << std::endl; // ←中身がゴミデータになっている可能性が高い
    return 0;
}

4. アスタリスク「*」とアンパサンド「&」の混乱

4. アスタリスク「*」とアンパサンド「&」の混乱
4. アスタリスク「*」とアンパサンド「&」の混乱

初心者が混乱する最大の理由は、同じ記号が複数の意味で使われることです。これが原因で、型が合わないというエラーが頻発します。

  • 宣言のとき: int* p(ポインタを作る)、int& r(参照を作る)
  • 使うとき: *p(住所の中身を見る)、&v(住所を調べる)

「住所そのもの」を扱っているのか、「住所に住んでいる人(データ)」を扱っているのかを常に意識することが大切です。これを間違えると、コンパイラという「コードの監視役」から「型が違います!」と怒られてしまいます。

5. 配列の範囲外アクセス

5. 配列の範囲外アクセス
5. 配列の範囲外アクセス

ポインタと密接に関係しているのが配列です。配列はメモリ上に並んだ連続した部屋のようなものです。ポインタを使ってこれらの部屋を順番に見ていくとき、つい「最後の部屋」を通り越して隣の無関係な部屋を覗いてしまうことがあります。

これは、自分の庭を掃除しているつもりが、いつの間にか隣の家の敷地に入って勝手に花を植え替えているようなものです。運が良ければ気づかれませんが、多くの場合、パソコンが「そこは君の場所じゃない!」と警告を出して止まってしまいます。

6. メモリの二重解放(ダブルフリー)

6. メモリの二重解放(ダブルフリー)
6. メモリの二重解放(ダブルフリー)

動的にメモリを借りる new を使った場合、最後は必ず delete で返す必要がありますが、一度返した後に「あ、返し忘れたかも?」ともう一度 delete をしてしまうミスもよくあります。

これを二重解放(ダブルフリー)と呼びます。一度返却したレンタル品を、もう一度返しに行こうとしても、店員さんは「もう返してもらっていますよ、不審な行動ですね」と混乱してしまいます。プログラムの場合、これは重大なエラーとして処理されます。

7. エラーを防ぐための魔法のチェックリスト

7. エラーを防ぐための魔法のチェックリスト
7. エラーを防ぐための魔法のチェックリスト

初心者がエラーを劇的に減らすための対策をまとめました。パソコン初心者の方も、これだけは意識してみましょう。

  1. ポインタは作ったらすぐ nullptr にする!(白紙の地図は持たない)
  2. できるだけ「参照」を使う!(住所よりあだ名の方が安全)
  3. new を書いたらすぐに delete をセットで書く!(借りたらすぐ返す約束)
  4. 配列のサイズを超えていないか指差し確認!(隣の家に入らない)

8. 実際にエラーを解決してみよう

8. 実際にエラーを解決してみよう
8. 実際にエラーを解決してみよう

最後に、よくある「型違い」のエラーを直す例を見てみましょう。ポインタに普通の数字を直接入れようとするとエラーになります。


#include <iostream>

int main() {
    int myScore = 95;
    
    // エラーになる例
    // int* p = myScore; // 数字を住所として扱おうとするので間違い
    
    // 正解:&をつけて「住所」を渡す
    int* p = &myScore; 
    
    std::cout << "住所: " << p << std::endl;
    std::cout << "中身: " << *p << std::endl;
    
    return 0;
}

住所: 0x7ffd... (環境により異なります)
中身: 95

このように、エラーメッセージをよく読み、「今自分は住所を扱っているのか、中身を扱っているのか」を整理するだけで、ほとんどのエラーは解決できるようになります。焦らずに一歩ずつ、パソコンとの対話を楽しんでいきましょう!

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