MinGWとMSYS2でWindowsにC++環境を構築する方法を徹底解説!初心者でもできるセットアップガイド
生徒
「WindowsでC++プログラミングを始めたいんですが、MinGWとかMSYS2ってよく聞きます。どういうものなんですか?」
先生
「どちらもWindowsにC++のコンパイラを入れるための仕組みですよ。C++を学ぶなら、まずコンパイラをしっかり用意する必要があります。」
生徒
「コンパイラってそもそも何をするんでしょう…?」
先生
「コンパイラは、あなたが書いたC++のコードをパソコンが理解できる形に変えてくれる翻訳機のようなものですよ。WindowsではMinGWやMSYS2を使うと手軽に環境を整えられます。」
生徒
「なるほど!では、それぞれどう準備すればいいんですか?」
先生
「順番に説明しますね。初心者でも迷わないように、丁寧に進めていきましょう。」
1. MinGWとは?
MinGW(ミンジーダブリュー)は、Windowsで手軽にC++コンパイル環境を整えたい人に向けた、シンプルで軽量な開発ツールです。 基本となるのはGCCという世界的に広く利用されているコンパイラで、それをWindows向けに動かしやすくした仕組みがMinGWです。 「まずはC++を始めてみたい」という初心者でも扱いやすく、複雑な設定を必要としない点が大きな魅力です。
また、MinGWは必要最低限の構成で動作するため、容量が軽く動作もシンプルです。 小さなプログラムの学習や、C++の基本文法を身につける段階では十分な性能を持っています。 たとえば、次のような簡単なコードをコンパイルするだけでも、MinGWの便利さを実感できます。
#include <iostream>
int main() {
std::cout << "MinGWの動作確認ができました!" << std::endl;
return 0;
}
g++ sample.cpp -o sample.exe
一方で、MinGWは更新頻度がそこまで高くないため、最新のC++規格や新機能を積極的に使いたい人には少し物足りない場面もあります。 そのため、幅広い開発ツールを利用したいユーザーは、更新が速く柔軟なMSYS2を選ぶことも増えています。 まずはMinGWの特徴を理解し、自分に合った開発環境を選ぶことが大切です。
2. MinGWのインストール方法
ここでは、MinGWの中でも特に安定していて人気のある「MinGW-w64」を利用したインストール手順を、初心者にも分かりやすく解説します。 難しい設定はほとんどなく、順番に進めるだけでC++の開発環境が整うため、初めての方でも安心して進められます。 途中で迷いやすいポイントにも触れているので、ぜひ1つずつ確認しながら進めてみてください。
- MinGW-w64の公式または配布サイトからインストーラをダウンロードします。
- セットアップを開始し、表示される選択肢から「Architecture」を 64bit(x86_64) に設定します。
- 「Threads」を posix、「Exception」を seh に設定します(一般的なWindows環境に最適)。
- インストール後、環境変数 PATH に MinGW の bin フォルダ を追加します。
ここで出てくる「PATH(パス)」という言葉は、Windows が実行ファイルを探すための「場所の一覧」を指します。 PATH に MinGW の場所を登録しておくことで、どのフォルダにいてもコンパイラ(g++)を使えるようになります。 C++ を効率よく学ぶためには欠かせない設定なので、慎重に進めてください。
設定が正しくできているかどうかは、コマンドプロンプトで次のコマンドを入力すると確認できます。 コンパイラのバージョン情報が表示されれば、インストールは成功です。
g++ --version
もし何も表示されなかったり「認識されません」と出た場合は、PATH の設定を再確認してください。 初めてのセットアップは誰でもつまずきやすいですが、一度環境が整えば、C++の学習がスムーズに進む大きな土台になります。
3. MSYS2とは?
MSYS2(エムシスツー)は、Windows上に“もう一つの開発用ミニ環境”を作り出すツールで、C++学習者から経験者まで幅広く支持されています。 とくに、Linuxのような操作体験をWindows上で再現できるため、ターミナル操作に慣れていない初心者でも統一された流れで開発を進められる点が魅力です。 最新のGCCやClangといったコンパイラだけでなく、CMake・Makeなどのビルドツールもまとめて管理できるため、後から必要になった機能を簡単に追加できます。
さらにMSYS2の大きな特徴が「pacman」と呼ばれるパッケージ管理システムです。 この機能を使うと、必要なツールのインストール・更新・削除をコマンド一つで行えるため、初心者でも環境を整えるストレスが大きく減ります。 たとえば、コンパイラが古くなった場合でも pacman で簡単に更新でき、最新のC++規格を使った学習にもすぐ対応できます。 シンプルなコードを試すだけでも、MSYS2の操作性の良さを実感できるはずです。
#include <iostream>
int main() {
std::cout << "MSYS2の環境が動作しています!" << std::endl;
return 0;
}
g++ sample.cpp -o sample.exe
このように、MSYS2は学習用としても、本格的な開発環境としても長く使える柔軟なツールです。 WindowsでC++を始める際の選択肢として、非常に心強い存在と言えるでしょう。
4. MSYS2のインストール手順
ここでは、MSYS2を初めて使う方でも迷わず進められるように、できるだけ丁寧にインストールの流れを説明します。 MSYS2はツールの更新がとても簡単で、C++学習を続けるうえで長く使える環境が整うため、初期設定は少し時間をかけて慎重に進めるのがおすすめです。
- MSYS2公式サイトからインストーラをダウンロードし、案内にしたがって実行します。
- インストールが完了したら、スタートメニューから 「MSYS2 MSYS」 を開きます。
- 次のコマンドでシステム全体を最新状態に更新します(初回は時間がかかる場合があります)。
pacman -Syu
更新が終わったら、いったんウィンドウを閉じて再び開き、続けて開発に必要なパッケージをインストールします。 ここでは C++ のコンパイルに必要な GCC を追加します。
pacman -S mingw-w64-x86_64-gcc
インストールが完了すれば、MSYS2の環境内で C++ プログラムをコンパイルできるようになります。 「本当に動くのか不安…」という方は、次のような簡単な確認プログラムを使うと安心です。
#include <iostream>
int main() {
std::cout << "MSYS2でのコンパイルが成功しました!" << std::endl;
return 0;
}
最後に、MSYS2 の mingw64/bin を PATH に追加すれば、Windows のコマンドプロンプトや PowerShell からも g++ を利用できるようになります。 これで環境構築は完了です。MSYS2 を使うことで、後から必要になるツールも簡単に追加でき、学習がスムーズに進むようになります。
5. MinGWとMSYS2の比較
どちらもWindowsでC++開発を始めるために利用できますが、それぞれに特徴があります。
- MinGW:軽量でシンプル、最初の一歩として導入しやすい。
- MSYS2:最新のコンパイラが使える、パッケージ管理が便利、拡張性が高い。
もしあなたがこれから長期間C++を学ぶ予定なら、更新が速くて扱いやすいMSYS2をおすすめします。 一方で、学習の最初だけコンパイラを使いたい場合は、設定が簡単なMinGWでも十分です。
6. C++プログラムをコンパイルしてみよう
ここではMSYS2またはMinGWでインストールしたg++を使う方法を紹介します。
次のようなC++コードを main.cpp という名前で保存します。
#include <iostream>
int main() {
std::cout << "C++環境構築ができました!" << std::endl;
return 0;
}
ターミナルで次を実行します。
g++ main.cpp -o test.exe
実行してみましょう。
test.exe
まとめ
WindowsでC++を学ぶためには、まず自分に合った開発環境を整えることが第一歩となります。MinGWとMSYS2はどちらもC++学習や実務で広く使われており、特に初心者にとって導入しやすい点が魅力です。MinGWは軽量で扱いやすく、シンプルな構成でC++の基本操作を体験したい人に向いています。一方、MSYS2は最新のGCCやClangを手軽に導入でき、パッケージ管理によって必要なツールを柔軟に追加できるため、長期的なC++開発を考えている学習者に適しています。どちらを選んでも、コンパイルの仕組みやターミナル操作を理解することで、C++という言語の本質的な学びが深まり、プログラミングの基礎力が高まります。 また、コンパイルの流れを実際に経験することで、コードを書いてビルドし、エラーがあれば修正して再び動かすというサイクルに自然と慣れることができます。この繰り返しは、初心者が確実にスキルを伸ばすためにとても重要なプロセスです。MinGWやMSYS2を用いて「g++」コマンドを入力し、プログラムを実行形式に変換する経験は、C++の理解を深めるだけでなく、コンピュータ内部の動作に興味を持つきっかけにもなります。特にMSYS2はLinux風の環境を用意できるため、C++以外にもさまざまな開発ツールを学ぶ足がかりになる点も大きな特徴です。 さらに、PATH設定やパッケージインストールなど、環境構築の中で触れる操作は今後他の言語やツールを扱う際にも役立つ実践的な知識となります。環境を整えるというステップそのものが、プログラミングを続けていくうえで欠かせない工程であり、学習者にとって成長の実感につながります。今回の内容を通して、コンパイラの役割、MinGWとMSYS2の違い、そして実際にC++コードをコンパイルする流れを体験することで、C++の学習に必要な基礎がしっかりと身についていくでしょう。
サンプルプログラムで総復習
ここでは、記事内容を踏まえてC++環境が正しく動作しているか確認できるシンプルなプログラムを紹介します。入出力や関数処理など、学習者がつまずきやすい部分に触れる構成になっています。
#include <iostream>
int add(int a, int b) {
return a + b;
}
int main() {
int total = 0;
for (int i = 1; i <= 5; i++) {
total = add(total, i);
}
if (total > 10) {
std::cout << "合計値は10を超えました: " << total << std::endl;
} else {
std::cout << "合計値は10以下です: " << total << std::endl;
}
std::cout << "C++環境構築とプログラムの基本が理解できました!" << std::endl;
return 0;
}
関数の定義、繰り返し処理、条件分岐、標準出力といったC++の基本要素がすべてまとまった形で確認できます。MinGWやMSYS2を用いてこのプログラムをビルドし実行することで、開発環境が正しく整っているかはもちろん、記事で学んだ知識がどのようにコードとして反映されるのかを実際の動作を通して確かめることができます。環境構築とプログラム実行が結びつくことで、学習者はより深い実践感覚と理解を得られます。
生徒
「MinGWとMSYS2の違いがようやく分かってきました。どちらもC++を始めるには必要なんですね。」
先生
「その通りです。それぞれ特徴があるので、目的に合わせて使い分けることが大切ですよ。」
生徒
「MSYS2のpacmanが便利だと感じました!必要なツールをすぐ追加できるのはとても助かります。」
先生
「効率よく環境を整えられるので、これから本格的に学習したい人には良い選択ですね。」
生徒
「サンプルプログラムも試してみました!実際に動かしてみると、コンパイルの仕組みがよくわかります。」
先生
「それは良い経験ですね。環境構築から実行までの一連の流れが理解できれば、次のステップにもスムーズに進めますよ。」
生徒
「はい!これからもっとC++の勉強を続けて、いろいろなプログラムを作ってみたいです。」
先生
「その調子です。環境が整えば学習も楽しさが増しますよ。どんどん挑戦していきましょう。」